永興寺の千年の歴史
かつては叡興寺(えいこうじ)とも呼ばれたこの寺の創設は、西暦974年とも西暦890年とも伝えられる1000年以上の歴史のある山間の古刹です。
関ヶ原の合戦の翌年にあたる西暦1601年に僧尊隆が寺を中興しました。
合戦後に三河川崎から統治にやってきた田中吉政により、寺領60石の寄進を受け、その後一時は幕府に公収された後に立花宗茂によって田中同様に寄進を受け、更には宗茂の跡取り立花忠茂が東照大権現の霊祠を寺域に建立し、以後も立花家代々の藩主の崇敬を受けてまいりました。
境内入口付近には諸国巡礼の虎御前が件瀬率下曽我部兄弟の供養塔及び五輪の塔が建ち、他にも町指定文化財の自然石梵字板碑や九重の塔など、寺の歴史を窺い知れる石造物があります。
寺にお越しの際は住職にお声をかけていただければ、各石造物のご説明やお寺に伝わる逸話、歴史などもお話をさせていただきます。

木々に囲まれた山奥の古刹です。
境内には多くの石仏が佇んでいます。
心が落ち着く清雅な雰囲気の本堂
天井には逸話に出てくる龍の絵馬が掛かっています。
虎午前が建立したという曽我兄弟の供養塔
苔むした九重石塔も寺の歴史を映し出します。